令和元年度補正予算「ものづくり補助金」と「持続化補助金」の公募開始
2020年3月10日に、ものづくり補助金と持続化補助金の公募が開始しました。
令和元年度補正予算で措置された中小企業生産性革命推進事業のうち、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)」、「小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)」の公募が開始されました。
中小企業庁
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/2020/200310mono.html
ものづくり補助金とは?
令和元年度補正予算のものづくり補助金は、正確には「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」という名称です。
中小企業・小規模事業者等今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。
令和元年度補正予算のものづくり補助金には、下記のように3つの種類があります。
【一般型】
・新製品・新サービス開発・生産プロセスの改善 に必要な設備投資及び試作開発を支援。
・補助上限:1,000万円
・補助率:中小 1/2
小規模 2/3※
※「小規模」とは、小規模企業者・小規模事業者のことです。常勤従業員数が、製造業その他業種・宿泊業・娯楽業では20人以下、卸 売業・小売業・サービス業では5人以下の会社又は個人事業主を言います。
【グローバル展開型】
・海外事業(海外拠点での活動を含む)の拡大・強化等を目的とした設備投資等の場合、補助上限額を引上げ。
・補助上限:3,000万円
・補助率:中小 1/2
小規模 2/3※
※「小規模」とは、小規模企業者・小規模事業者のことです。常勤従業員数が、製造業その他業種・宿泊業・娯楽業では20人以下、卸 売業・小売業・サービス業では5人以下の会社又は個人事業主を言います。
【ビジネスモデル構築型】
・中小企業30者以上のビジネスモデル構築・事業 計画策定のための面的支援プログラムを補助。(例:面的デジタル化支援、デザインキャンプ、 ロボット導入FS等)
・補助上限:1億円
・補助率:定額
今回は【一般型】の公募開始で、【グローバル展開型】と【ビジネスモデル構築型】については、今後、順次公募が開始する予定です。
全国中小企業団体連合会
令和元年度補正「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の公募について
https://www.chuokai.or.jp/hotinfo/reiwamono-0326koubo20200310.html
令和元年度補正予算のものづくり補助金【一般型】の今後のスケジュールは以下のとおりです。
〇公募開始:2020年3月10日(火)17時
〇申請受付開始:2020年3月26日(木)17時
〇第1次締切:2020年3月31日(火)17時
※第1次の締切後も、令和2年度内には2020年5月(2次)・8月(3次)、11月(4次)、2021年2月(5次)に締切りを設け、申請受付を継続する予定となっています。
また、今回のものづくり補助金【一般型】の採択審査時に加点されるポイントは以下の4点です。
加点ポイント①
「成長性加点」
「有効な期間の経営革新計画の承認を取得した(取得予定の)事業者」
加点ポイント②
「政策加点」
「小規模事業者」又は「創業・第二創業後間もない事業者(5年以内)」
加点ポイント③
「災害等加点」
(1)「新型感染症の影響を受けて、サプライチェーンの毀損等に対応するための設備投資等に取り組む事業者」又は「令和元年度房総半島台風(台風15号)等及び令和元年度東日本台風(台風19号)の被災事業者(激甚災害指定地域に所在する者に限る)」
(2)「有効な期間の事業継続力強化計画の認定を取得した(取得予定の)事業者」
加点ポイント④
「賃上げ加点等」
(1)「事業計画期間において、給与支給総額を年率平均2%以上増加させ、かつ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+60円以上の水準にする計画を有し、従業員に表明している事業者」、又は、「事業計画期間において、給与支給総額を年率平均3%以上増加させ、かつ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+90円以上の水準にする計画を有し、従業員に表明している事業者」
(2)「被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業・小規模事業者等が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合」
持続化補助金とは?
令和元年度補正予算の持続化補助金は、正確には「小規模事業者持続的発展支援事業費補助金」という名称です。
小規模事業者および一定要件を満たす特定非営利活動法人(以下「小規模事業者等」という。)が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、小規模事業者等が取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的としています。
令和元年度補正予算の持続化補助金には、下記のように2つの種類があります。
【一般型】
・経営計画を作成し、作成した経営計画に基づいて行う販路開拓の取組等を補助。
・補助上限:50万円※
※共同申請可(補助上限額×事業者数)、上限500万円(50万円×10者)
※「認定市区町村による特定創業支援等事業の支援」を受けた小規模事業者については補助上限100万円。
・補助率:2/3
【ビジネスコミュニティ型】
・セミナーや研修等の実施を通して販路開拓支援、事業承継支援、地域の防災や災害復旧活動等を展開している地域の若手経営者等又は女性経営者等のグループによる取組等を補助。
・補助上限:50万円
・補助率:2/3
今回は【一般型】の公募開始で、【ビジネスコミュニティ型】については、今後、公募が開始する予定です。
また、持続化補助金は、「商工会」の管轄の場合は商工の、「商工会議所」の管轄の場合は商工会議所の助言等を受けて経営計画を作成します。
【商工会地区分】
全国商工会連合会
令和元年度補正予算 小規模事業者持続化補助金<一般型>
【商工会議所地区分】
日本商工会議所
小規模事業者持続化補助金
令和元年度補正予算の持続化補助金【一般型】の今後のスケジュールは以下のとおりです。
〇公募開始:2020年3月10日(火)18時
〇申請受付開始:2020年3月13日(金)10時
〇第1回受付締切:2020年3月31日(火)
第2回受付締切:2020年6月5日(金)
第3回受付締切:2020年10月2日(金)
第4回受付締切:2021年2月5日(金)
また、今回の持続化補助金の採択審査時に加点されるポイントは以下の5点です。
加点ポイント①
「新型感染症加点」
新型感染症への役員・従業員の罹患による、同感染症による直接的な影響を受けている、または、新型感染症に起因して、前年同月比10%以上の売上減少が生じている事業者に対し、採択審査時に、政策的観点から加点(=新型感染症加点)を行うものです。
※「売上減少」は、「第1回受付締切分」では、「2020年2月」を基準月とします。
(1)直接的な影響(役員・従業員の罹災)
①「経営計画書」(様式2)の「政策加点の付与を希望する」「新型感染症加点<直接的な影響(従業員等の罹災)>に該当」欄にチェック
②「新型感染症に罹患」の旨が記載されている「病院等からの診断書」の写しと、当該罹患者が役員・従業員であることを証する書類(労働者名簿の写しまたは賃金台帳の写し)を申請書に添付して提出(2)間接的な影響(売上減少)
①「経営計画書」(様式2)の「政策加点の付与を希望する」「新型感染症加点<間接的な影響(売上減少)>に該当」欄にチェック
②市区町村から「売上減少の証明書」の交付を受け、その原本を申請書に添付して提出
※セーフティネット保証4号に関して地方自治体から売上減の認定を受けている場合は、同認定書(コピー可)で代用可
※なお、創業から1年未満のため前年同月との売上高比較ができない場合は、直近3か月間(第1回受付締切分については、2019年11月~2020年1月)の売上高平均との比較により対応いただけます。
☛☛☛「セーフティネット保証4号」について詳しくはこちらもご覧ください
加点ポイント②
「賃上げ加点」
厳しい経営環境下で、従業員の賃上げ等に積極的取り組んでいる事業者に対し、採択審査時に、政策的観点から加点(=賃上げ加点)を行うものです。この「賃上げ加点」には、「給与支給総額増加」と「事業場内最低賃金引き上げ」の2種類がありますので、いずれか一方を選択してください。
※なお、すべての補助事業者においては、補助事業の完了から1年後に「事業効果および賃金引上げ等状況報告」を文書でご提出いただくことになっていますが、この「賃上げ加点」の適用を申請した事業者については、事業効果とともに、「賃上げの状況」についても併せてご報告をいただく必要があります(その際、併せて証拠書類(賃金台帳の写し等)のご提出を求めることもあり得ます)ので、十分ご留意ください。
(1)給与支給総額増加
①「経営計画書」(様式2)の「政策加点の付与を希望する」「賃上げ加点<給与支給総額増加>に該当」欄にチェック
②「補助事業完了後の1年間において、給与支給総額を1年で1.5%以上増加させ
る計画を有し、従業員に表明していること(被用者保険の適用拡大の対象となる小
規模事業者が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合は、1年で1%以上増加さ
せる計画)分かる書類」(=従業員に表明した文書の写し)を申請書に添付して提出(2)事業場内最低賃金引き上げ
①「経営計画書」(様式2)の「政策加点の付与を希望する」「賃上げ加点<事業場内最低賃金引上げ>に該当」欄にチェック
②「補助事業完了後の1年後、事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を『地域別最低賃金+30円』以上の水準にする計画を有し、従業員に表明していることが分かる書類」(=従業員に表明した文書の写し)を申請書に添付して提出。
加点ポイント③
「事業承継加点」
各受付締切回の基準日時点の代表者の年齢が満60歳以上の事業者で、かつ、後継者候補が補助事業を中心になって行う場合、採択審査時に、政策的観点から加点(=事業承継加点)を行うものです。
「事業承継加点」における、各受付締切回の基準日(代表者の満年齢)は以下のとおりです。
第1回(2020年3月31日受付締切分)
基準日:2019年12月31日
第2回(2020年6月5日受付締切分)
基準日:2019年12月31日
第3回(2020年10月2日受付締切分)
基準日:2019年12月31日
第4回(2021年2月5日受付締切分)
基準日:2020年12月31日
加点ポイント④
「経営力向上計画加点」
各受付締切回の基準日までに、中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けている事業者に対し、採択審査時に、政策的観点から加点(=経営力向上計画加点)を行うものです。
「経営力向上計画加点」における、各受付締切回の基準日(認定日の期限)は以下のとおりです。
第1回(2020年3月31日受付締切分)
基準日:2019年12月31日
第2回(2020年6月5日受付締切分)
基準日:2020年3月31日
第3回(2020年10月2日受付締切分)
基準日:2020年3月31日
第4回(2021年2月5日受付締切分)
基準日:2020年12月31日
☛☛☛「経営力向上計画」について詳しくはこちらもご覧ください
加点ポイント⑤
「地域未来牽引企業等加点」
地域の特性・強みを生かして高い付加価値を創出し、地域経済への影響力が大きく、その担い手となりうる事業に取り組むことが期待される企業として経済産業省が選定した事業者等に対し、採択審査時に、政策的観点から加点(=地域未来牽引企業等加点)を行うものです。
☛☛☛小規模事業者持続化補助金「コロナ特別対応型」について詳しくはこちらをご覧ください
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