融資を受ける資金の使いみち(資金使途)とは?
日本政策金融公庫は、融資する資金の使いみちが明確でないとお金を貸してくれません。使いみちがはっきりしない場合、お金を別のことに使うのではないかと金融機関は警戒します。
今回は、融資を受ける資金の使いみちである「資金使途」について解説します。
資金使途は「設備資金」と「運転資金」に分けられる
融資を受ける資金のつかいみちである資金使途は「設備資金」と「運転資金」に分けられます。
設備投資が多い事業で開業する場合には、創業時でも「設備資金」が必要な分、借りられる金額は大きくなります。
それに対して、設備投資がいらない(少ない)事業で開業する場合には、「設備資金」は(あまり)必要ないので借りられる金額は小さくなります。
設備資金とは?
設備資金とは、以下のような設備投資に要する資金のことです。
・物件取得費(店舗の敷金や保証金など)
・内装工事費(店舗や物件の内装工事に使うお金)
・機械設備費(厨房機器、建設機械、工作機械など)
・車両費(トラック、営業車など)
運転資金とは?
運転資金とは、下記のような事業を継続(運転)していく上で必要になる資金のことです。
・仕入代金
・人件費(従業員に支払う給料や社会保険料など)
・地代家賃(店舗や物件の家賃)
・広告宣伝費(ホームページ作成、PPC広告、チラシなど)
・その他
お金の使いみちを明確にしておく
「設備資金」の融資を受けるには「見積書」が必要になります。見積書が無いと融資の審査は進みません。
また、「運転資金」については毎月の家賃や人件費、仕入代金などがどのくらいかかるのか把握して「収支計画書」と「資金繰り表」を準備します。
「見積書」「収支計画書」と「資金繰り表」がないと資金計画を立てることも難しいと思います。
資金計画とは例えば下記のようなものです。
資金計画の例
開業費用が全部で○○万円かかる・・・
その内訳は・・・
□□に◯万円、△△に◯万円・・・
◇◇に毎月○万円・・・
▽▽に毎月◯万円・・・
自己資金を○○万円用意したから・・・
足りない分の○○万円を借りたい!
上記のように「資金使途」が明確であれば、日本政策金融公庫も資金の必要性を審査しやすくなります。
まとめ
☛ 資金の使いみちは「設備資金」と「運転資金」
☛ 「設備資金」の借入には見積書が必要
☛ 借りるお金の資金使途を明確にする
「設備資金」は見積書などの内容から金額を確認することができますが、金額が過大な場合はその理由をきちんと説明する必要があります。
「運転資金」は業種や売上規模によって必要な金額は異なります。場合によっては設備資金と同様に融資を申込んだ金額に対して、借りられる金額を減額されるケースもあります。
最悪なのは「いくらだったら貸してくれますか?」という一言です。これでは融資の担当者の方も一気にやる気を失くします。資金が必要な理由と資金使途を明確にしておきましょう。
行政書士門間拓也事務所では、日本政策金融公庫から開業資金の融資を受けたいとお考えの方の創業融資をサポートしています。ご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。